2010年3月31日水曜日

Choucroute et disco

夏時間への変更を翌日に控えた土曜日、子どもたちの学校で夕食会なるものが催されました。私たちも初めての参加で、どんなものかワクワクドキドキしながら土砂降りの中、夕暮れ時に学校へ向かいました。
総勢150人といった感じでしょうか。会場にはびっしりとテーブルが用意され、三々五々集まる人たちはまずアペリティフ片手にお喋りではじまります。子どもたちは子どもたちで、友達を見つけては走りまわって遊んでいます。日もとっぷり暮れた頃ようやく子どもたちのラザニア、そして遅れて本日のメインメニューのChoucroute au canard(鴨のシュークルート)が運ばれました。シュークルートは、ソーセージやベーコンなどとキャベツの塩漬けやジャガイモを一緒に食べるもので、フランスではアルザス地方の郷土料理ですが、もともとはドイツや東ヨーロッパでも一般的なメニューです。今回は鴨も入って少々豪華版ですが、そこは学校行事ですからまあ愛嬌で。フランボワーズのデザートで締めくくったあとは、会場の一角のテーブルを取っ払って、恒例のダンスパーティです。ミラーボールに大音響に子どもたちはおおはしゃぎですが、踊るのは子どもばかりではありません。お父さんお母さんたちもこの日ばかりは、子どもたちにも輝いて見えたようです。我が長男も、マイケルジャクソンに、空手ダンスと、まあ大ハッスルで、大満足だったようです。ちなみにこの日はカメラを忘れたので、代わりに息子の絵で。会場の照明と、それがダンサーの顔に映った感じがよく出てるでしょ?

2010年3月28日日曜日

tempête

上着も要らないような陽気が数日続いた後、突然の嵐以降、雨が降り続いています。猫山の頂は、うっすら雪化粧です。登下校時の横から降りつける雨にずぶ濡れになってしまいました。この雨のせいで、ぐんと気温も下がって肌寒いです。

先週末の地方議会選挙2回目投票で、左派の圧勝から、右派率いる与党UMPは対応に苦慮し、はたまた前首相が新党を結成の動きもあり、一方社会党はこれを契機に攻勢を強めています。

ヨーロッパではキリスト教の聖職者のペドフィリアのスキャンダルが話題になっていますが、日本でも近親者や教職者などのネットでの小児性犯罪がニュースが伝えられているようですね。イギリスなどでは、教職採用の規制などが法整備されていますが、日本でもそういう議論が進むといいなと思います。

フランスのちょっと明るいニュースといえば、アカデミー・フランセの会員に6人目の女性としてSimone Veilが選ばれたということ。彼女は、中絶の権利に尽力したことで知られ、女性に圧倒的に支持されている知識者です。

もうひとつ私たちの明るいニュースといえば、私たちのワインがもうすぐ到着することです。日本での通関を無事済ませ、北九州に向かっているところです。しばらく休んで旅の疲れをとった後、皆さんにお目にかかれる日を今からワクワクしています。

2010年3月26日金曜日

œuf de Pâques

今年のイースターは4月4日のようです。
イースターが近づくと、街のあちこちで「イースターエッグ」が見られます。イースターエッグはキリスト教のイースター(復活祭)を祝う飾りですが、チョコレートで卵を形作ったものが一般に浸透していて、フランスではイースターの朝に教会の鐘がもたらす卵を探す習慣があって、子どもたちは隠されたチョコレートの卵を探すのが楽しみの一つです。Aix Les Bainsは、街の規模に比べて圧倒的にショコラティエ(チョコレート屋さん)の数が多く、ショコラティエのディスプレイを眺めるウィンドウ・ショッピングも楽しいものです。我が家の近所の住宅街にあるこのちいさなお店も、普段は営業しているのかどうかも分からなかったのに、突如かわいらしいディスプレーが現れ、お店にはたまご、たまご、たまご・・・。このお店はイースターの時しかやってないのかしら、と思いきや「ぼくまえに来たことあるよ。」と長男。夏休み前の学年末最後の日に、先生がクラスみんなにここでアイスクリームをご馳走してくれたそうです。私の知らないところで、私の知らない色々な思い出を重ねている彼に、なんだか頼もしいような、ちょっと寂しいような。

2010年3月19日金曜日

Le jeu de la mort

先日フランスで放送されたテレビ番組が話題を呼んでいます。
「Le Jeu de la Mort(死のゲーム)」と題されたドキュメンタリー番組で、観衆に囲まれたテレビ放送用録画という設定で、ある参加者が問題を読み上げ、もう一人の参加者が間違った解答をすると、罰として電気ショックを与えるというものです。これは昔、アメリカのエール大学で実際に行われた実験を再現したもので、個人的な繋がりのない関係において人間が人間に虐待を与えてしまう心理、特に、良心の呵責が外的要因にどう相殺されていくか大変興味深いものでした。参加したものの大半が、観衆や司会者に促され、またテレビの出演、ゲームの果ての両参加者への賞金などを口実に、次第に高くなる電圧を与え続けていくという自己の行動への客観的考察を忘れ、麻痺していく様は、非常に衝撃的であり、歴史における過ちや、さらには自分のことも省みらざるをえないものでした。また、感動を与えたことに、参加者のうち数名は、果断にも途中でゲームを中断したことです。日常のシーンであれば、これはおそらく「空気がよめない」と言われかねない行動でしょう。が、ある参加者は、「しなければいけない(Je drois)かもしれないけれど、したくない(Je veux pa)」と言い切ったのです。私だったらこのとき、あのとき、そしてこれから、どうするだろうか。そのことが心から離れない日々です。

ところでこの写真は、ある日のスクープです。棚の上にあるおもちゃを取るために、自分でリビングから椅子を運び、積み上げ、よじ登るセシルの姿です。彼女の場合は、すべての行動が「したい、ほしい(Je veux)」だけなのです。普段なら目くじらをたてて怒るところですが、こんな性格も大事にしてあげなければいけないのでしょうか...

2010年3月15日月曜日

Elections régionales

今日は日曜日。おじいちゃんおばあちゃんの家でお昼ご飯の後にお散歩です。

先週の日曜は突然の大雪で大変でした。マルセイユにも雪が降ったらしく、フランス南部では交通機関が麻痺して大変だったようです。私たちも外出先から帰るのに一苦労しました。
それから一週間、今日はもう残雪もなく、まずまずのお天気です。今日はフランス地方選挙でした。低投票率と与党が惨敗だったことがもう大きくニュースで伝えられています。
お隣りで去年産まれた子馬ちゃんが、久しぶりに外に出ていたので、パンをもって挨拶にきました。ちょっと見ないうちにずいぶん大きくなっていてびっくりです。この子馬ちゃん、目が青いんですよ。

しばらくワインのことを書いていませんが、実は私たちも興奮と落胆を繰り返しながら、でも粛々と試飲を重ねています。それと同時にもうすぐ日本に私たちのワインも到着しますから、その準備に余念がありません。