日本に残る古酒信仰が消え去ることが無いのが不思議です。古いワインというのは美味しくはありません!むしろその反対です。相も変わらず同じような昔話ワインを取り揃え、信じられないようなストーリーを語り・・・という状況が今だに目につきます。
これは何故でしょう?上質の古いワインがそうも容易に入手できるのでしょうか?
まず、技術的・品質的な問題です。
今まで何度も述べてきましたが、10年や15年も先に飲まれるように作られたワインは本当にわずかしかありません。上質なワインだけ、つまり
- 大変上質なテロワールで作られたブドウで
- 良い生産者が
- 長期熟成するように作ったワイン
だけが、瓶中で7~8年で本当に良く熟成します。そして、そういうワインは大変稀です。15年位の後は、グランヴァンでも保存し続けることで更に得るものは何もありません。
そして、ワインの出所について。
フランスの生産者の手元には、販売用の上質の古いワインの在庫はほぼありません。良い生産者のワインは、瓶詰めの年に、割り当てのある個人客か輸入者に全て販売してしまいます。それ以外の人には、売るものは何も残っていません。勿論生産者自身の自家消費用に少しワインを持っていたりしますが、皆さんが一観光客ならば、そういう古いワインを1ケース入手することを夢見たりしないでください。
ところが一方で、生産者によっては、またネゴシアンなんかは、販売されなかった(売れなかった)古いワインの在庫があります。皆知っています。そしてそれらが売れなかったのにはちゃんと理由があります。美味しくないからです。
そして、次の点、フランスや日本において中間業者を介して1本単位で購入したワインについて。レストランで売られなかったもの、セラーの中で忘れ去られていたものが奇跡的に発見された、オークションで販売された・・・等々。こういうものは、避けるべきでしょう。当然でしょう!第一に、並行輸入で再販売は限りなく違法の可能性があります。そして、こういったワインの適正な保存状態とワインの真偽性は大変疑わしいです。一般的には詐欺です。
日本国内で長く保存されたワイン? ありえます。品質を求めるなら、良いワインショップが、良い輸入者の輸入した日本に到着して間もないワインを購入して、良いセラーに保存しておいたものでなければいけません。そういった本当に良い仕事をするワインショップや輸入者は大変稀です。(ヴァンファン本浜は勿論良い仕事をしています。) そういったところ以外から、上質の古いグランヴァンを購入する夢を見ないでください。
原文(Francais)> Stock de vieilles bouteilles...
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