2017年4月14日金曜日

ポルシュレ ポマール・シャンラン&フレミエ、ヴォルネイ・シャンパン2014

2017年4月8日に試飲。
ドメーヌ・モンテリー=ドゥエレ=ポルシュレの
全て2014年。


ワインは全て12時間前に抜栓。

ワイン生産者カタルディーナ・リッポは、全除茎、低温マセレーション、16~18ヶ月の長い樽熟成。新樽約1/3。

ポマールPCシャンラン (shop)

明るい色調ながら力強い。口中の素晴らしい緊張感。大変余韻が長く、複雑で、素晴らしいレトロオルフェクション。偉大なワインです。

ポマールPCフレミエ (shop)

おそらくシャンランよりエレガント。勿論好みによります。
タンニンはずっと滑らかで、多分更に複雑で、かなり深い。レトロオルフェクションも素晴らしいです。

ヴォルネイPCシャンパン (shop)

タンニンは更にもっと滑らか。おそらくずっと温暖な畑のせい?スタイルが前2種とは多少違う感じ?色調は前2種よりも深い色合いで、多少濁っていて、ちょっとボルドーのワインのような感じです。大変楽しめるワインですが、少なくともこの日はまだ他の二つのレベルには至っていません。

これらのワインはどれも長熟するようデザインされています。10~15年の間に飲んでも全く問題ありません。これらのワインのスタイルは大変貴重です。これら3種のプルミエ・クリュを比較するのは大変興味深いです。今回の試飲から言えることは、ブルゴーニュの異なる畑のワインは、畑の位置があまり離れていなくても、味わいは全く異なるということです。そしてこの事から、彼女が大変明確なスタイルの良い仕事をする生産者だということが言えます。

追伸(2017年4月10日):これらのワインの作り手カタルディーナ・リッポとメイルでやりとりしました。(彼女は今アメリカで自分のワインの紹介をしているところです。)ヴォルネイが他のポマール2種と味わいが多少異なるので、この3つのワインの醸造プロセスが同じかどうかを尋ねました。彼女の返答は明確で、この3種のワインは全く同じ醸造を行ったそうです!!! 彼女曰く、シャンパンは暫く待つ必要があるとのこと。彼女のワインについては、私よりも彼女のほうが良く知っているけれど、私も同じ印象を持ちました。シャンパンはまだ果実味のある段階で、アミル基のアロマが現在あります。

追記:ヴァンファン本浜はドメーヌ・ポルシュレのワインの正規輸入者です。生産者セラーから直接定温輸入しています。

原文(Francais)>Porcheret - Pommard(s) Chanlins & Fremiers and Volnay Champans 14

2017年4月9日日曜日

Porcheret - Pommard(s) Chanlins & Fremiers and Volnay Champans 14


Tasted on the 8th of April: Porcheret's Pommard 1er Cru Chanlins, Pommard 1er Cru Fremiers and
Volnay 1er Cru Champans, all vintage 14.

Bottles were opened 12 hours in advance.

Winemaker Cataldina Lippo uses full destemming, cold soaking, long ageing in barrels
16/18 months. About 1/3 new oak for barrels.

Pommard PC Chanlins. Light color but powerful. Great tension in mouth, very long, complex, great retro-olfaction. Superb.
Pommard PC Fremiers. May be more elegant than the Chanlins, that is a matter of taste...
Tannins are smoother, may a bit more complex, quite deep. Superb retro-olfaction too.
Volnay PC Champans. Tannins are even smoother... May be due to a warmer parcel? Style seems to be slightly different (?). Color is darker than the two other wines, a little troubled, it looks a bit like a Bordeaux wine. Enjoyable but not as the level of the other two wines, at least on that day.

All these wines are designed for ageing. They can be drunk in 10 or 15 years without problems. The style of these wines is very precise. It was really interesting to compare these three PC wines. This tasting confirmed that burgundian wines from very close parcels can really taste differently. And this shows also that the winemaker is good with a very precise style.

PS - 10th of April: I had an email conversation with Cataldina Lippo who made these three wines. (She is now in the US to present her wines.) Since the Volnay tasted slightly different from the two Pommards I asked whether she really apllied the same vinification processes for the three wines. And her answer is clear: she dis exactly the same vinification for the three wines!!! She said that Champans needs to be waited for. She knows her wines better than I do but I have this feeling too. Champans is still too fruity with amylic aromas right now.

2017年4月5日水曜日

カーヴの奥底に眠る古いワイン。それは・・・

カーヴの奥底に眠る古いワイン。それは・・・


『売れ残り』です!

日本に残る古酒信仰が消え去ることが無いのが不思議です。古いワインというのは美味しくはありません!むしろその反対です。相も変わらず同じような昔話ワインを取り揃え、信じられないようなストーリーを語り・・・という状況が今だに目につきます。

これは何故でしょう?上質の古いワインがそうも容易に入手できるのでしょうか?

まず、技術的・品質的な問題です。
今まで何度も述べてきましたが、10年や15年も先に飲まれるように作られたワインは本当にわずかしかありません。上質なワインだけ、つまり
- 大変上質なテロワールで作られたブドウで
- 良い生産者が
- 長期熟成するように作ったワイン
だけが、瓶中で7~8年で本当に良く熟成します。そして、そういうワインは大変稀です。15年位の後は、グランヴァンでも保存し続けることで更に得るものは何もありません。

そして、ワインの出所について。

フランスの生産者の手元には、販売用の上質の古いワインの在庫はほぼありません。良い生産者のワインは、瓶詰めの年に、割り当てのある個人客か輸入者に全て販売してしまいます。それ以外の人には、売るものは何も残っていません。勿論生産者自身の自家消費用に少しワインを持っていたりしますが、皆さんが一観光客ならば、そういう古いワインを1ケース入手することを夢見たりしないでください。

ところが一方で、生産者によっては、またネゴシアンなんかは、販売されなかった(売れなかった)古いワインの在庫があります。皆知っています。そしてそれらが売れなかったのにはちゃんと理由があります。美味しくないからです。

そして、次の点、フランスや日本において中間業者を介して1本単位で購入したワインについて。レストランで売られなかったもの、セラーの中で忘れ去られていたものが奇跡的に発見された、オークションで販売された・・・等々。こういうものは、避けるべきでしょう。当然でしょう!第一に、並行輸入で再販売は限りなく違法の可能性があります。そして、こういったワインの適正な保存状態とワインの真偽性は大変疑わしいです。一般的には詐欺です

日本国内で長く保存されたワイン? ありえます。品質を求めるなら、良いワインショップが、良い輸入者の輸入した日本に到着して間もないワインを購入して、良いセラーに保存しておいたものでなければいけません。そういった本当に良い仕事をするワインショップや輸入者は大変稀です。(ヴァンファン本浜は勿論良い仕事をしています。) そういったところ以外から、上質の古いグランヴァンを購入する夢を見ないでください。

原文(Francais)> Stock de vieilles bouteilles...

2017年4月1日土曜日

Facebookグループ「福岡ワイン好きの会」について


我々ヴァンファン本浜は、Facebookページ「福岡ワイン好きの会」における我々への批判に応じなければならないことを大変残念に思います。が、このページは非公開で、私たちのアクセスは拒否されてしまったため、本ブログにて回答するしかありません。ここで本記事に関わる方々、特にこのFacebookページのオーナーと管理者の方々は、ご意見・コメントいただけるようでしたらどうぞこちらにお願いします。

当該Facebookページは、「ワイン好き」と題し、ワイン好きであればワインについてなんでも意見交換できる場だと理解していました。が、実際はそうではありませんでした。投稿するワイン瓶の写真の多くにコメントは殆ど無く、似通った有名ワインやもう昔話でしかないようなワインを挙げ続け、まるで飲んだということを自慢するだけで満足されているようなものが度々見られました。また、非公開ページであることを利用し、プロでは無い人たちが企画した私的ワイン会を大々的に宣伝し、そこに派生する利益は当然少なくはないようです。つまり秘密裏の非公式ビジネスがそこで横行していることは明らかです。

今まで私たちがそのページに参加していたのには2つの理由があります。まず第一に、私たちは心からワインについて意見交換したかったし、ワイン愛好家の意見に大変興味を持っていました。第2に、私どもは専門家として、そしてワインに真剣に向き合っている者として、人々の興味や消費動向を観察する目的です。そして参加してあまり日が経たないうちに、メンバーの挙げるワインが、疑わしかったり、あまりに馬鹿馬鹿しいか、でなければ偽ワインの可能性もあることに気づき始めました。60年物のDRCとか、大変古いペトリュスやオーゾンヌなど、超有名ドメーヌの古いヴィンテージのワインです。私どもはその状況にすぐに苛立ち始め、最近はそういった古いワインを見かけたら直ぐにそのワインの出所を尋ねるようにしました。しかし残念なことに、その質問にきちんと回答を得たのは、たった1度だけでした。

我々のコメントは、常に失礼の無いように、しかし明確に示していました。そのことで一部のメンバーと管理者は苛立ったのは明白です。結果、3月12日日曜日に我々のページへのアクセスは拒否されてしまいました。ですから、最後の、我々に批判的な人々からサポートを受けた人の完全に偏った我々への批判に、そのページの中で返答することさえできませんでした。

ではその当該投稿と議論は何だったかというと、メンバーの一人が投稿したワインパーティらしい様子でした。彼が挙げたのは、シャトー・ラトゥール ポイヤックの1945年のワインでした(写真以下)。ワインの値段は(多分)数十万とのことでした。勿論、値段は購入者の気分と狂気に依るでしょう。

そこで我々は、そのワインが本物かどうか尋ね、販売者や輸入者などの出所を質問しました。そのことに対し我々は何ら明確な返答は得られませんでした。代わりに、そのワインパーティに参加したと思われる方々が、我々の質問が失礼だと批判し始め、結果として管理者が我々をメンバーから消去したようです。

我々はこれは馬鹿げていると思います。まず第1に、そんな希少なワインを所有していたなら、どうやってそのワインを入手したか説明するのは全く問題ないはずだし、むしろ誇りを持ってお話しされるのではありませんか?もっと大事なことは、真面目なワイン商の専門家なら、自分が販売するワインの出所と真偽性についてちゃんとチェックすべきです。我々はその点においては一貫して真面目に取り組んでおり、これからもそれは決して変わりません。当該者との意見交換が不可能になってしまった今、この議論の正当性ついて、後は読者に判断を委ねます。

追伸。シャトー・ラトゥール45のワインについて、真偽性をシャトー・ラトゥールに直接問い合わせました。その事についてはまた後の機会に。
写真: Facebookグループ「福岡ワイン好きの会」より

2017年3月22日水曜日

味には人の好みがあるのに、どうしてワインが美味しいかどうか判断できるの?

原文(Français)> "Bon" vs "Qualitatif"
私たちの大切なお客様マダムYの質問への私の回答をここに載せておきたいと思います。
マダムYの質問は:

味には人の好みがあるのに、どうしてワインが美味しい・良いかどうか判断できるの?

です。質問は一見単純に見えるかもしれませんが、その答えはそう明白でもありません。が、もしこの質問を正しく再定義できれば、答えもまた容易となります。

(ここでは「美味しい・良い」と訳した)フランス語の「ボン」は、いくつもの意味を持っていて曖昧かもしれません。
「ボン」の意味には
- (1)飲食を通して感じる喜びや楽しみ、または一般的に感じる喜びや楽しみ。よって、「ボン」は「心地よい」と同義語でもあります。
- (2)品質のレベルが高い。
これら二つの意味は実際には大変異なります。

最初の「ボン」は「心地よい」と同義語で、飲食の喜びと関係していて、これは全く主観的な表記です。「蓼食う虫も好き好き(趣味嗜好には理由がない)」ですよね?じゃあ、ここに議論の余地は無い! 実際、あるワインが「ボン」かどうか、この意味で客観的に判断するのは不可能のようです。それが、マダムYの意図した点のようです…

にもかかわらず、飲食の「心地よいの意味での美味しい」についていくつか言及することはできます。

1/ すでに述べたように、この「ボン」は「品質」ではありません。皆さんに納得いただくために、私の子供たちの例を紹介します。もし私が彼らに何が美味しいか、もしくは何を食べたいかと問えば、彼らはこれと言うでしょう:

けれど私は、これが上質とは見なさないでしょう。

2/ 味の文化、味覚の学習、もしくは食育と呼ばれるものがあります。
人の味覚というのは、その人の生活や経験如何によって発達します。乳児は母乳しか好きではありませんし、チーズ、マーマイト、味噌などの発酵食品の味わいを受け入れるのには、一般的には時間がかかる、などなど。

3/ 私はまた同時に、何でも美味しいというのにも理解できません。全て美味しいというのは、つまり味覚が全くない、もしくは批判精神が無いのと同じです。このことに関して、10年以上熟成した素晴らしいブルゴーニュの白ワインを試飲した時のことをお話ししましょう。私たちは、ペルーからの20名ほどのお客さんと一緒でした。誰もがその熟成白ワインを驚くべき素晴らしさだと言いました。ただ、ブルゴーニュワイン初心者の一人を除いては。彼女は、ワインが「フルーティー」でないという判断で、好きではないと言い放ったのです。彼女の分析は明快適切で、長期熟成させたこのワインには全く果実味は無く、実際だれもこのワインに果実味を追求しません。この方が、自分自身が好きか・喜ばせられたかどうかを知ることができる精神の完全な自由さに、私は大変感銘したのです。最後に、ワインを選ばなければいけない専門家が、どれも美味しいでは困ると思います。

では今度は、マダムYの素朴な質問中の「美味しい」を「上質」に置き換えてみると、

どのようにワインの品質(上質かどうか)を判断するのか?

となります。

今度は、私は客観的にワインの品質を評価することは全くもって可能だと断言できます。そのためには、観察可能で、妥当・健全な品質の基準を定めなければいけません。そうすれば全く問題ありません。

その基準にはどういうものがあるでしょう?その点については、幾つもの信条や学派などがあります。それはそこに集う人々の興味によって大変異なります。そして、沢山のストーリーがあります。中には信憑性に乏しいものも。

多くのストーリーの中で、私があまり高く評価していないものをあげると、
- 「古い」ワイン。これは日本では大変人気です。この場合、古ければ良いワインとなるわけです。だから、40年もののブルゴーニュ広域や、10年物のボジョレー・ヌーヴォーを飲むわけです。
- パーカー・ポイント。0から100点で点数付け。分かり易い。グル(導師)を信じるだけで十分。
- ワインの価格。更に絶対的な順列の基準です。高ければ高いほど良いワイン。
- 「自然派」ワイン。ワインが「自然に」作られていなければいけない。アイデアは美しいけれど、実態とは全く関連していない。
- 「亜硫酸塩不使用」ワイン。醸造の際に亜硫酸塩を仕様していなければよい。
- ビオディナミ。シュタイナーを始祖とするある種の宗教。誰も彼の本を理解できないでしょう。

ビオ」についてはもう少し皆さんにお話しできることがあります。ビオには政府機関が制定した仕様があります。アイデアは「化学的に合成したものをブドウ畑に使用してはいけない」ということです。勿論議論の余地は大いにあるのですが、ここではお話ししません。

皆さんに笑っていただいた(と、少なくとも私は願っているのですが)その後で、我々ヴァンファン本浜が支持する原則に戻りましょう。それは、「テロワール」ワインです。もしあなたがこの使い古された言葉を好きでないなら、アイデアを次のように言い換えてもよいです。

ワインが、ブドウが作られた場所の区画を反映したもの

区画のワインというこのアイデアは、ブルゴーニュ・ワインの格付けと商品化の中心を成すものです。

例えばここにジュヴレ・シャンベルタンの区画を記した地図があります。



区画とは、何ヘクタールかの四角い土地です。上級のブルゴーニュワインは、そのブドウの作られた区画の名前を付けます。アイデアは、まず最初に区画が品質を決め、そして大体ワインの値段も決まるのです。

最も有名な区画は、何世紀も前から定められています。フランス政府公式の格付けは、ブルゴーニュ・ワインは1936年(AOC)からありますが、これは畑の区画にのみ格付けするものです。一方ボルドーの場合は異なっていて、ワインを生産するドメーヌ(ボルドーではシャトーと呼んだりする)を格付けします。

もしワインがよく作られていれば、ブラインド試飲で、作られた区画を当てることも可能です。例えば、よく作られた「ラヴォー・サン・ジャック」は、ラヴォーのような味がするはずだし、カスティエはカスティエのような味わいのはずなのです。

マダムYの質問を再編成して回答すれば、ワインの根本的品質は、作られたテロワールを反映しているべき、と考えるならば明らかです。

そうすれば今度は、テロワール・ワインについて興味深い質問を更にすることもできます。
- テロワール・ワインはボン(美味しい)か?--「心地よい」と私は思います。
- テロワール・ワインのアロマや香りはどんなですか?試飲によってどのように見分けることができますか?
- テロワール・ワインはどのように作りますか?

そんな話をしたい方は、どうぞ私たちに会いに来てください。ご一緒に大いに語り合いましょう。